本日は、韓国のアートメイク業界では知らない人はいない!というほど、技術開発や教育において有名なジェシー・ユンさんのインタビュー記事をお送りします。
アートメイクに対する思いや、今後の展望など普段なかなか聞けないインタビュー記事となっております!ぜひご覧ください!

Profile

Jessi Yun

ジェシービューティーアカデミー代表を務める傍ら、(株)PBS KOREA 教育理事、K-ビューティー専門家連合会 顧問、International American University や Cloud Nine College、CONCORDIA INTERNATIONAL UNIVERSITYで教授を務める。
また、アジアを中心に世界中でアートメイクの講習を行っている。
韓国初のダブルエンボ、メタブロウ、ヘアストローク、ミンクブロウテクニックの開発者でもある。

アートメイクに興味を持った理由やアートメイクでのキャリアを始めたきっかけは何ですか?

アートメイク関連の仕事を始めたきっかけは、私の美的感覚と芸術的な才能を生かして人の役に立つことができる分野で働きたいと思ったことからでした。アートメイクを通じて自分の才能と情熱を最大限に発揮することで、患者様へ美しさを提供できると信じていました。

特に女性にとってアートメイクは、とてもメリットの大きいものです。

例えば、顔の輪郭や比率に合わせた眉に仕上げることによって、魅力的な外見に整え、その人が本来もつ美しさを引き出してくれます。このような変化を通じて、患者様が自分に自信を持ち、より前向きな人生を送れるようサポートすることに対し、私はやりがいを感じるようになっていきました。

徐々にビジネスの規模を拡大し、アートメイク分野における可能性やクリエーティビティーを発揮できる、ビジネスチャンスに出会いました。当時アートメイクに対する需要が高まる中、専門性と信頼性のあるサービスが求められていました。このような市場動向を踏まえながら事業を拡大し、フランチャイズを作ることで、現在全国35カ所にジェシービューティーアカデミー支店を開校し、アートメイク分野で競争力のあるビジネスモデルを構築することができました。 現在は、韓国マーケットに適した新しいテクニックを研究し、教えています。さらに製品開発を通じて独自の製造・流通事業まで拡大しています。

 

アートメイクを通して、一番印象に残ったエピソードは何ですか?

 

アートメイクをしながら一番記憶に残る瞬間は、韓国で最高の技術者として認められ、海外から招待を受けた時の経験です。海外で講習を行いながら、Kビューティーに対し多くの関心と情熱を持った方々と沢山出会うことができました。

特に、フランスで講習を行った時が最も印象深かったです。フランスが世界的に有名なファッション&ビューティー産業の中心地として知られる中、そこでアートメイクについて教えることができたことが、とても光栄でした。フランスでの講習期間中、様々な専門家との交流を通じて新しいテクニックやトレンドを学ぶことができ、自身の技術を世界に認めてもらうことができました。

また、文化や背景の異なるインドネシアやアメリカでの講習も非常に意義のある経験でした。ここでアートメイクに対する関心の高い学生や、専門家たちと一緒に働くことができました。彼らとの交流を通じて多種多様な文化と観点における「美」について話すことができました。これらの経験によって、私は韓国のみならず国際的なアートメイク技術者としての腕前を認められ、世界的なネットワークを構築できる機会を提供してくれました。

このような海外における講習経験は、アートメイクに関する仕事を、より広い視野と多様な文化的背景を考慮しながら実践できるようにしてくれました。また、世界中のさまざまな人々と交わり知識を共有することは、自分自身に大きな刺激とインスピレーションを与えてくれました。この瞬間は、私の人生とキャリアで最も意味のある、記憶に残る瞬間の一つとして挙げられます。

 

得意分野や、普段の施術で力を入れていることは?

昨今最も注力している技術は「ダブルエンボ」です。これはマイクロブレーディングの一種で、従来のマイクロブレーディングよりも自然な仕上がり結果を得られるというメリットがあります。特に、患者様自身の眉パターンを最大限に活用し、本物の眉のような仕上がりにすることが可能です。

ダブルエンボは専用色素「メタビュー」と、ニードルを使用して表皮の非常に浅い部分に色素を注入する方法で施術を行います。これにより肌への侵襲が少なく、安全な施術を行うことができます。また、専用色素は優れた発色力をもち、施術後長時間経過しても変色や滲みがありません。

ダブルエンボの最大のメリットは、毛並みのラインを眉毛の太さより薄く細く表現できることです。また、顔のリフティング効果が出るようデザインし、その方の顔の割合と形にあったスタイルを眉で作り出すことができます。このような特徴により、顧客満足度の高い万人受けするアートメイク施術を提供することが可能です。

私はダブルエンボテクニックを通じて、その患者様に似合うオーダーメイド型の眉を作り、安全かつ持続性の高い施術を行っています。これを通じて、私の高い専門性と技術力を発揮しながら、患者様の信頼と満足感を得ることができます。

アートメイクにおいて、一番大切だと思うことは何ですか?

アートメイクの施術をする時、最も重要なことは肌への侵襲を少なくし、最大限安全に施術することです。この観点は、すべての施術者が心得るべき重要な問題だと思います。

まず1番目に、施術の過程で肌への侵襲を少なくすることが重要です。適度な圧で表皮の浅い部分に色素を注入し出血が発生しないようにしなければなりません。出血は肌に余計なダメージを与え、色素と結合して変色を引き起こし、血管を通じて流れ込んだ色素が時間の経過と共に滲んで広がってしまうため、施術直後の仕上がりよりも広がり、青く変色する可能性があります。これらを最小限に抑えるためには、手の圧力を調節し、施術の順序と肌タイプを正確に把握したうえで、慎重かつ精密な作業を行わなければなりません。

2番目に、傷や傷跡を残さないことが大事です。アートメイクは皮膚のデリケートな表面に色素を注入する作業なので、傷や傷跡を残さないことが望ましいです。傷や傷跡が発生すると、今後リタッチの際にも困難を来たす可能性があります。そのため、テクニックと手の圧力の練習に十分な時間を費やす必要があります。特に、肌のトーンと馴染み、変色せずに長時間持続する仕上がりにすることが重要です。

最後に、安全性の部分が十分に考慮されなければいけないと思います。施術前にすべての施術道具を消毒および滅菌し、施術室も清潔に保たなければなりません。高い安全性を維持することは、患者様からの信頼を得る上で重要な役割を果たします。 安全な製品を使用して患者様の健康を守り、美しさを提供することがアートメイクの核心的な原則です。

NP:ジェシーさんありがとうございます。施術する上で大切なことを惜しみなく伝えてくださり感謝します。他の質問でも感じましたが、この質問でジェシーさんがいかに患者様の立場に立って、施術をされているかがとても伝わります。ぜひ、インタビュー後編では今後の展望をお聞きできるのを楽しみにしています!

 

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